復縁工作が成功率80%!?

成功率80%!と聞くとみなさんはどう感じますか?例えば、飛行機が無事に着陸するかどうかの成功率であれば、100%に限りなく近くなければ意味がなく、誰もその飛行機には乗らないでしょう。ただ、もしそれが復縁工作だとしたら、多くの人がかなり高いと感じることでしょう。実際にそう思って、復縁工作を依頼し、事件を引き起こしてしまった男性がおりました。

<どんな事件なのか>
40代の男性が、元カノと破局したあとも諦めきれず、ネットで見つけた大阪の探偵社に相談しました。そこは、浮気調査などの探偵業と合わせて、復縁工作の業務も行っており、ホームページで”成功率80%”と宣伝していたのです。男性は、まずは相手の女性の素行調査を依頼し、そして調査ではその女性に彼氏がいないことが判明。すぐさま男性は、60日かけて元カノと復縁交渉の場を構築するという契約内容で、多額の依頼料を支払い契約を結んだのです。復縁工作が始まり、女性工作員がターゲットに近づき、徐々に相手と関係を深めていきます。とあるお酒の席を設けることに成功。

女性工作員は、自分は元カレと復縁したとう設定を演じ、相手にも元カレを恋しく思わせるように仕向けたのです。しかし結果は全く想定とは違うものでした。その女性は、元カレである依頼人に対し恐怖心を抱いていることが分かったのです。そして復縁どころか、一日も早く忘れたいと思っていることも分かりました。復縁交渉は困難だと判断した探偵社は、依頼人にそのことを報告。しかし、これが逆効果になってしまいました。

<依頼人から訴えられる>
依頼人は、探偵社の反対を押し切り、女性に手紙を送りましたが、これを恐怖に思った女性が警察に相談。ストーカー行為として警察から警告を受ける結果となったのです。男性は、この真意を探るべくさらに調査を依頼するのですが、復縁の可能性はないことを男性に伝え、3カ月近く続いた復縁工作は幕を閉じました。ただ、男性は成功率80%という広告は期待感をあおった、そして復縁工作が順調に進んでいると嘘の報告を受けたとし、損害賠償を求める訴訟を起こしたのです。結果は、会社の説明義務違反を一部認めつつ、男性側にも落ち度があるとし、40万円の賠償を命じたのでした。